トイレ掃除に使用する、サンポールとドメストですがどちらがいいのか?
酸性とアルカリ性、逆の性質を持つ2つの洗剤の違いについてまとめました。
本記事ではそれぞれの特徴や違い。代用できる洗剤の紹介や、実際使用者はどのような汚れに活用しているのか?など紹介しています。
- サンポールとドメストのと効果の違い
- それぞれの洗剤が落とせる汚れの種類
- サンポールとドメスト使用時の注意点
- それぞれの代用品について紹介
- 使用者の口コミや用途外の使い方
サンポールとドメストの特徴・違いを比較
サンポール(酸性)とドメスト(アルカリ性)はそれぞれ逆の性質を持つ洗剤です。
ここではそれぞれの特徴と、性能の違いをまとめました。
サンポールの主成分は塩酸
サンポールには市販で販売されている酸性成分で特に強力な塩酸(HCl)が9.5%含まれています。
塩酸は含有率10%を超えると劇物扱いになるため、非常に強力なことが分かると思います。
主成分の塩酸によって、尿石や水垢などの頑固な汚れを効果的に溶かせます。
サンポールの強み
- 強力な洗浄力:尿石や水垢などの頑固な汚れを溶かす。
- 即効性:短時間で効果が現れる。
- 手軽さ:汚れに直接かけるだけで簡単に使用できる。
そのため、汚れに直接かけるだけで効果を発揮します。
ノズルの形状が工夫されており、便器のふち裏や奥まった部分にも液をしっかり届けることができます。
液体は薄い緑色のため、付着している面とそうでない面が一目瞭然です。
ドメストの主成分は次亜塩素酸ナトリウム
ドメストはトイレやキッチンなどの掃除に幅広く使える強力な除菌クリーナーです。
次亜塩素酸ナトリウムを主成分とし、漂白剤および除菌剤として使用されます。
トイレの場合は黒ずみやカビ、細菌を効果的に除去することができ、便器の見えない部分に潜む菌やウイルスをも除菌します。
使用方法は、汚れに直接かけて数分間放置し、水で流すだけで済みます。また、塩素系の強い匂いが除菌効果の高さを実感させますが、使用後はしっかり換気を行うことが重要です。
ドメストの強み
- 除菌力:次亜塩素酸ナトリウムの強力な除菌作用で、細菌やウイルスを殺菌。
- 漂白効果:便器の黒ずみやカビを漂白し、白さを取り戻す。
- 多用途性:トイレだけでなく、キッチンや浴室などの除菌にも使用可能。
ドメストは、サンポールと同様にやや粘度があるため、水滴のように流れ落ちることがなく、使いやすい設計となっています。
サンポール・ドメストの違いを比較
下記の表にて、それぞれの成分や効果的な汚れについてまとめました。
特徴 | サンポール | ドメスト |
---|---|---|
メーカー | 大日本除虫菊株式会社(KINCHO) | ユニリーバ |
主成分 | 塩酸(HCl) | 次亜塩素酸ナトリウム(NaClO) |
その他配合成分 | 洗浄助剤、増粘剤、アルキルトリメチルアンモニウム塩、香料、着色剤 | 水酸化ナトリウム、アルキルアミンオキシド、ラウリン酸、ケイ酸ナトリウム、香料、着色剤 |
pH値 | 酸性 | アルカリ性 |
対応する汚れ | 尿石、水垢、黄ばみ | 黒ずみ、カビ、細菌 |
洗浄力 | 強力な酸で尿石や水垢を溶かす | 強力な漂白と除菌効果 |
使用方法 | 汚れに直接かけてブラシでこする | 汚れに直接かけて放置し流す |
注意点 | 換気を十分にし、ゴム手袋を着用 | 換気を十分にし、ゴム手袋を着用 |
使用頻度 | 定期的に使用 | 定期的に使用 |
臭い | 酸の臭い | 塩素の臭い |
価格(500ml) | 209円 | 256円 |
価格はどちらも同程度で、安価な洗剤ではあるものの洗浄力が高くコスパが良いです。
またドメストには「水酸化ナトリウム」が入っているのがポイントです。
実はキッチン回りで使用する、高価で強力な油汚れを溶かす洗剤にも「水酸化ナトリウム」が入っていることが多いため、油汚れの他に浴室の皮脂汚れや石鹸カスを溶かす効果もあります。
注意!サンポールとドメストを混ぜてはいけない
サンポールとドメストを混ぜることは絶対に避けましょう。
塩酸と次亜塩素酸ナトリウムが反応すると、有毒な塩素ガスが発生し、健康被害を引き起こす可能性があります。
使用する際は必ず別々の日に使用するか、使用後に十分に水で流してから次の洗剤を使用してください。
サンポール・ドメストどちらがいい?
逆の性質を持つ2つの洗剤ですので、自身が落としたい汚れの種類によって、どちらがいいのかは異なります。
下記にそれぞれが落とせる汚れの種類をまとめました。
洗剤 | 落とせる汚れの種類 | 詳細 |
---|---|---|
サンポール | 尿石 | トイレの使用に伴って蓄積される硬い尿石を溶かす。 |
水垢 | 便器内の水垢を除去し、光沢を取り戻す。 | |
黄ばみ | 尿による黄ばみを効果的に除去。 | |
ドメスト | 黒ずみ | 便器の黒ずみを漂白し、白さを取り戻す。 |
カビ | トイレ内のカビを除去し、清潔を保つ。 | |
雑菌 | 目に見えない細菌やウイルスを除菌。 |
極論、サンポールとドメストの2本があれば家のほとんどの汚れを掃除することも可能です。
サンポール・ドメストの使い方
それぞれの使い方について簡単に紹介します。
サンポールの使い方
ノズルを適切な角度に向けて便器のふち裏や汚れのある部分に直接かけます。
特に尿石や黄ばみがひどい部分にたっぷりと塗布します。
放置後はトイレブラシで汚れをこすり洗いします。サンポールは尿石や水垢を溶かすので、軽くこするだけで効果が出ます。
十分にこすった後、トイレをしっかりと水で流します。汚れが完全に落ちていない場合は、再度サンポールを塗布し、同じ手順を繰り返します。
ドメストの使い方
原液使用
- トイレの便器:
- ゴム手袋を着用し、換気を行います。
- 便器の内側にドメストを直接かけます。目安として2〜4プッシュ。
- 2〜3分放置した後、水でしっかりと洗い流します。ブラシでこすらなくてもOKです。
- キッチンやお風呂場の排水口
- 排水口や排水パイプにドメストを直接かけます。目安として1〜2プッシュ。
- 2〜3分放置し、その後水でしっかりと流します。放置時間は5分を超えないようにします。
薄め液使用
- 拭き取り除菌・除臭:
- 水1リットルに対し、ドメスト1プッシュ(約10ml)を混ぜます。
- この薄め液に布を浸し、固く絞ってから拭き掃除を行います。その後、水拭きまたは水洗いを行います。
- つけおき除
- 水1リットルに対し、ドメスト1プッシュ(約10ml)を混ぜます。
- この薄め液にまな板、ふきん、哺乳瓶などを約30分間浸します。
- 浸した後は流水で10秒以上しっかりと洗い流します。
使用者の口コミや用途外の使い方を紹介
実際に使用されている方の使い方について、用途外を含めて紹介します。
サンポールの使用例
サンポールは本来、トイレの尿石や黄ばみを溶かすための洗剤ですが、用途外として浴室の水垢やサビ取りなどに活用されていることが多いです。
ドメストの使用例
ドメストではトイレの黒ずみの他に排水口の除菌や、浴室に付着する石鹸カスなどに活用されています。
サンポール・ドメストの代用品は?
手元にない場合や他の洗剤を試してみたい場合には、いくつかの代用品があります。
サンポールの代用品
ネオナイス
ダイソーなどの100均で購入できるネオナイスは、サンポールと同様に塩酸を主成分としたトイレ用洗剤です。
サンポールと比べて安価で、日常的な掃除には十分な効果を発揮します。ただし、非常に頑固な汚れには効果が劣る場合があります。
酢やクエン酸
自然派の洗剤として、酢やクエン酸も代用品として使用できます。
これらは特に軽度の水垢や尿石に効果的で、環境に優しい点が魅力です。ただし、効果は市販の強力な洗剤に比べると弱いです。
ドメストの代用品
トイレハイター
塩素系の漂白剤でドメストと同様に黒ずみやカビの除去に効果的です。
強力な漂白作用と除菌効果があり、便器の見えない部分の菌も除去します。
トイレのルック
フレッシュハーブの香りが特徴の酸性洗剤で、サンポールと同様に尿石や黄ばみの除去に効果的です。
ツーンとした匂いがなく、使いやすい点がメリットです。
スクラビングバブル 超強力トイレクリーナー
これもまた黒ずみやカビに効果的な洗剤で、ドメストの代用品として使用できます。
汚れをしっかりと落とすため、便器の内側の掃除に最適です。
除菌や黒ずみにはドメスト、尿石や水垢にはサンポールを使う
トイレ掃除は家庭の清潔を保つために欠かせない作業です。
サンポールとドメストは、それぞれ異なる成分と効果を持つ洗剤であり、適切に使い分けることでトイレを清潔に保つことができます。
サンポールは塩酸を主成分とし、特に尿石や水垢の除去に優れています。一方、ドメストは次亜塩素酸ナトリウムを主成分とし、黒ずみやカビ、細菌の除去に効果的です。
またサンポールやドメストが手に入らない場合や別の製品を試したい場合には、代用品としてネオナイスやトイレハイターなどが効果的です。
- サンポールの主成分は塩酸で、尿石や水垢、黄ばみの除去に効果的。
- ドメストの主成分は次亜塩素酸ナトリウムで、黒ずみ、カビ、雑菌の除去に効果的。
- サンポールとドメストを混ぜない。有毒なガスが発生して危険。
- サンポールの代用品にはネオナイス、トイレマジックリン、酢やクエン酸がある。
- ドメストの代用品にはトイレハイター、トイレのルック、スクラビングバブルがある。
- どちらも使用時は換気を行い、ゴム手袋を着用して使用することが重要。