ぬめり・油汚れ・髪の毛を分解！強力な粉末タイプ「アズマジック排水パイプ洗浄剤」をレビュー

パイプ洗剤は液体やジェルタイプが多く、汚れよりも髪の毛を溶かす効果に優れた商品が主流です。

液体やジェルタイプにはアルカリ剤が入っているため油分を溶かすことは可能ですが、パイプ内の詰まりや、固着した頑固な汚れによるニオイには効果が弱い傾向があります。

理由は様々ですが、ヘドロや油の塊を溶かすためのアルカリ濃度（水酸化ナトリウム）が足りていないのが要因の１つです。

蓄積し分厚くなった油分を溶かすためにはアルカリ濃度の目安は約４％程度必要です。

一般的な液体やジェルタイプのアルカリ濃度は高くても２％程度。定期的な掃除には十分ですが固着した汚れには効果が足りません。そのため、パイプの詰まりやニオイを絶つには、濃度の高い粉末タイプを使用する必要があります。

粉末タイプは濃度が高いだけでなく、発熱や発泡の力も加わることで汚れを分解していきます。

本記事で紹介している「アズマジック排水パイプ洗浄剤」も同様に強力な粉末タイプとなっています。

実際に使用し、洗浄力や使用感をレビューしました。

この記事で分かること

• アズマジック排水パイプ洗浄剤の特徴
• 他の粉末洗剤との違い
• 油分の分解力はどのくらいか？
• 髪の毛を分解する力はどのくらいか？
• 使用時の注意点や上手く使うコツ
• どんな場合におすすめか？

アズマ工業ってどんな会社？

創業は1896年（明治29年）。静岡県浜松市に本社を置き、清掃道具・ケミカル品等、清掃用品を中心とした生活雑貨の企画・開発・製造・販売をおこなっている老舗メーカーです。

アズマジックシリーズの他に、外壁やコンクリートの汚れを水だけで落とす「外壁・玄関ブラッシングスポンジAZ655」などが有名です。

アズマジック排水パイプ洗浄剤の特徴

プロが使用する洗剤を一般家庭で使えるように改良した「アズマジックシリーズ」には、パイプ用以外に油汚れ用やお風呂用・トイレ用など汚れの部位に合わせた強力な洗剤が数多くあります。

排水パイプ洗浄剤は強力な洗浄力で、汚れを分解しキッチン・浴室などの排水パイプのつまりやニオイを解消します。

粉末のパイプ洗剤ではめずらしい、分包タイプとなっているため軽量の必要がなく使いやすい洗剤です。

アルカリ剤には、発熱作用のある「けい酸塩（82%）」と、油分を溶かす「水酸化ナトリウム」が入っています。

その他にも界面活性剤や金属封鎖剤・酵素なども配合されており、ぬめり・油汚れ・髪の毛・その他有機質汚れを分解し、解消します。

また発泡剤（過炭酸ナトリウム）が入っているので、発泡した泡でつけ置きが可能になり、薬剤がゆっくりと汚れに浸透し剥がしていきます。

詳細情報

販売元	アズマ工業
商品名	アズマジック排水パイプ洗浄剤
性質	アルカリ性
成分	アルカリ剤(82%けい酸塩・水酸化ナトリウム)・発泡剤(過炭酸ナトリウム)・安定化剤・界面活性剤(アルキル硫酸エステルナトリウム)・金属封鎖剤・酵素
容量	200ｇ（４回分）
使用量の目安	1回あたり50ｇ
用途	排水パイプのつまり・ニオイのもとを除去
価格	988円
リンク	Amazon 楽天 Yahoo

他の強力な粉末タイプの洗剤との違い

強力な粉末洗剤で代表的なものと言えば「ピーピースルー」などがあります。

一般的に強力な粉末タイプで落とせる汚れは皮脂や油分・ヘドロなどの詰まりが対象で、髪の毛を溶かすことはできません。

対して、アズマジック排水パイプ洗浄剤は汚れ・ぬめりの他、髪の毛にも効き目があります。

次亜塩の入った液体やジェルタイプには劣るものの、髪の毛に効果がありながら油分を溶かす粉末タイプは他にありません。

また軽量せずに封を開けて粉を撒くだけで済むため、軽量する必要がなく、手軽に掃除できます。

購入できるところ

カインズやビバホーム・エンチョーなどのホームセンターで販売されています。

※一部取扱っていないところもあります。

ドラッグストアでは扱っている店舗が少ないため、手に入れるのは難しいでしょう。

アズマジック排水パイプ洗浄剤の使い方

排水口の目皿・防臭キャップ・ストレーナーなどを外し、粉が飛び散らないように１包分を少しずつふり入れます。

その後100～200mlの水を流し込み、30分程放置した後に2リットルの水を流してすすぎます。

水はけが悪い場合や、つまりの解消には一晩置いてからすすぐと効果的です。

１回の作業で効果が無い場合は、繰り返し行うと効果がでてきます。

使用時の注意点

• 熱湯の使用は塩ビパイプを変形する恐れがあるため、使用しない。
• 粉残りがあるとシミになる恐れがあるため、しっかりと流す。
• 徐々に劣化する恐れがあるため、2年を目安に使い切る
• アルミ、銅、大理石、塗装面、フッ素加工など、表面に特殊加工がしてあると変色する恐れがある

アズマジック排水パイプ洗浄剤をレビュー

髪の毛や油分をどのくらい分解するか検証

ビーカーの中にヘドロ汚れや油分の代わりとなる、バターを入れてどのくらい溶けるのか？

また髪の毛も同時に入れ、それぞれを分解する力を検証しました。

ビーカーに、1回分の粉末量（50ｇ）を入れると、バターと髪の毛がちょうど隠れるくらいになります。

そこに200mlの水道水を注ぎました。

しばらくすると、バターが浮き上がって泡の部分に触れた状態になりました。

30分後は以下の通り、見た感じはほとんど変わった様子はありません。

粉が完全には溶けきらず底に固まってしまったため、少し分かりづらいかもしれませんが、中の水を流すと以下のように、バターはほとんど溶けて無くなっています。

また、髪の毛は残っているものの、入れる前と比較すると若干溶けて毛が細くなった様子です。

掃除する際は、この程度溶けた状態で2Lの水を注いで汚れを流していきます。

ここまで溶けていれば、水圧でキレイに汚れが流れると思います。

発熱力を検証

粉末タイプに含まれる「けい酸塩（含有率82%）」は水に触れると発熱する性質があるため、水や泡が熱を持つことで油分を溶かしやすい状況にします。

下記は水道水を入れた直後の温度から、30分後までの10分間隔で水温の変化を計測した結果です。

経過時間	水温
水を入れた直後	24℃
10分後	30℃
20分後	34℃
30分後	32℃

水と混ざってから、20分後が最も高い34℃と温度が10℃上昇しました。

他の粉末タイプの洗剤は水ではなく40℃程度のお湯を注ぎますが、アズマジックパイプ洗浄剤は20℃以下の水を推奨されているため、使用時はご注意ください。

 目次に戻る

アズマジック排水パイプ洗浄剤の口コミや評判は？

詰まりの解消などで、価格の安い液体やジェルタイプでは解決せず、初めて粉末タイプを使用した際は満足している方が多く見られます。

アズマジック排水パイプ洗浄剤のマイナス点

詰まりなどには、液体やジェルタイプのものと比べると油分を溶かす洗浄力が優れているため、粉末タイプを初めて使用する方にとっては効果が高いと思われています。

実際のところ、アルカリ濃度（水酸化ナトリウム４％）と高くはありますが、他の粉末タイプと比べると「発熱力・発泡力」が弱いため、油分をしっかり洗浄したい方には、やや物足りないかもしれません。

そのため、髪の毛がほとんど無いキッチンのパイプ掃除（油分の汚れ中心）には不向きです。

逆に髪の毛を分解する効果があるため、浴室や洗面台のパイプにはおすすめだと思います。

結論：浴室や洗面台掃除におすすめ

粉末タイプの洗剤の中では比較的安く、使いやすいため、今までは安価な液体・ジェルタイプしか使ったことが無い方にお試しで使用するにはちょうど良いと思います。

パイプ内の汚れの原因「髪の毛・油分などの汚れ」のどちらにも効果があるため、浴室や洗面台が詰まった際などにおすすめです。

もちろんキッチンのパイプ洗浄にも効果はあります。

一度試してみてください。

 目次に戻る