海外洗剤をおすすめしない理由。日本製の洗剤との違いを解説

人気の高い海外洗濯洗剤や世界一の洗剤と評される製品の実態、日本で1番使われている洗剤との違い、そして体に悪い洗剤がなぜ問題視されるのかを詳しく解説していきます。例えば、アメリカで定番のTide洗剤や、香りが良いと話題の海外柔軟剤は、使用環境や肌質によっては思わぬリスクを伴うことがあります。

また、コストコなどで手軽に購入できる海外製品の中にも、買ってはいけないと言われる製品があるのをご存知でしょうか？さらに、ジェルボールタイプの洗剤の海外持ち込みリスクや、実際に海外旅行に洗剤は必要？と迷う方への持参方法もあわせて紹介しています。

自分に合った安全な製品を見極めるためにも、今回の記事をぜひ参考にしてみてください。

海外洗剤をおすすめしない理由は？

世界一の洗剤を紹介

洗剤の分野では、世界一と評価される商品がいくつか存在しますが、その基準は洗浄力、環境への配慮、ブランドの規模など多岐にわたります。今回は、注目すべき2つの洗剤ブランドを紹介します。一つは洗浄力で高く評価された日本製のバジャン、もう一つはエコ洗剤分野で世界最大級の存在となったエコベールです。

まず、バジャン（BAJAN）は、合成洗剤が生まれた国・ドイツにあるフレセナス研究所による検証で、世界の大手メーカー3社の合成洗剤と比較され、総合評価1位を記録しました。バジャンは重曹を主成分とする無添加の洗濯用洗剤で、肌に優しく、合成界面活性剤を含まないという点でも注目されています。また、排水後の生分解性にも優れ、自然環境への負荷が少ない点も大きな魅力です。日本の軟水環境にも適しており、肌の弱い方や赤ちゃんの衣類にも安心して使える仕様となっています。

次に紹介するのは、環境意識の高い家庭で人気を集める「エコベール（ECOVER）」と「メソッド（Method）」です。エコベールは1979年にベルギーで創業され、以来40年以上にわたり、リン酸塩不使用の環境にやさしい洗剤を開発してきました。現在では、洗濯用、台所用、掃除用など多彩な35製品を40カ国以上で展開しています。

一方、メソッドは2001年にアメリカで創業された新興ブランドで、スタイリッシュなパッケージと環境負荷を抑えた中身の両立で人気を集めました。そのデザイン性は、世界的デザイナーであるカシム・ラシッドの手によって洗練され、米国の大手小売チェーン「ターゲット」での展開を通じて一気に拡大しました。

この2社が統合されたことで、売上2億ドル、従業員数約300人を誇る“世界一のエコ洗剤メーカー”が誕生しました。欧州市場に強いエコベールと、米国市場で急成長したメソッドが補完し合うことで、グローバルな規模でサステナブルな洗剤を届ける体制が整ったのです。CEOたちもこの統合により、製品開発やブランド力の相乗効果が期待できると語っています。

このように、洗浄力やエコ性能、ブランドスケールの面で「世界一」と評される洗剤には、それぞれ異なる魅力があります。洗剤選びは性能や話題性だけでなく、生活環境や価値観との相性を見ながら、自分にとって最適なものを見極めることが重要です。

海外の洗剤は体に悪い成分も

海外製の洗剤には、肌に刺激を与える可能性のある成分が含まれていることがあります。特にアレルギー体質の方や敏感肌の方にとっては、知らずに使用することで肌荒れやかゆみを引き起こす原因にもなり得ます。

欧米では香りの強さや洗浄力を重視する傾向があり、それに対応するために合成界面活性剤や人工香料、着色料などが多用されている製品が少なくありません。一方で日本では、肌へのやさしさや無添加といった点が重視される傾向にあります。そのため、日本で普段使っている洗剤から海外製に切り替えたとたんに肌トラブルが発生するというケースも存在します。

海外旅行に洗剤は必要？その判断基準

海外旅行の際に洗剤を持参するかどうかは、旅行のスタイルや滞在日数によって異なります。長期滞在であれば途中で洗濯が必要になる可能性が高く、洗剤を持っていくのは現実的です。短期旅行であっても、着替えの荷物を最小限にしたい場合には、現地での洗濯を視野に入れると便利です。

しかし、海外のホテルや宿泊先には必ずしも洗濯機や洗剤が完備されているわけではありません。また、現地の洗剤が肌に合うとは限らないため、少量の日本製の洗剤や旅行用のジェルボールなどを持っていくと安心です。特に肌が弱い人や香りに敏感な人は、自分に合った洗剤を選び持参することで、旅行中のストレスを減らすことができます。

コストコで買える海外洗剤の注意点

コストコでは多くの海外製洗剤が手に入りますが、購入前には成分や使用量、香りの強さなどをしっかり確認する必要があります。アメリカなどの海外製品は基本的に香りが強く、洗浄力が高いことが魅力とされていますが、日本の家庭で使うとその強さが過剰になり、衣類に残る香りや成分が不快に感じられることもあります。

また、濃縮タイプが多いため、日本の一般的な洗濯機で使用する際には、使用量を少なくするなどの調整が必要です。説明書が英語のみのこともあるため、誤った使い方をしないよう注意しましょう。

買ってはいけない海外洗剤の特徴

海外洗剤の中には、買ってはいけないと言われる商品も存在します。その理由の一つは、過剰な香料や刺激の強い成分が含まれていることです。特に安価な製品には、コストを抑えるために肌への刺激が強い合成成分を多く含んでいることがあり、使用後に肌トラブルが発生するリスクがあります。

また、濃縮タイプの洗剤であるにも関わらず、日本の洗濯機基準で適量を間違えてしまうと、衣類に洗剤が残りやすくなります。このような製品は安いから・パッケージがかわいいからといった理由だけで選ばず、しっかりと成分表示や使用レビューを確認した上で購入を判断することが大切です。

いい匂いでも強すぎる香りに注意

香りの良さを重視して柔軟剤や洗剤を選ぶ人は多いですが、海外製品の中には香りが非常に強く持続性が高いものも少なくありません。これは一見メリットのように思えるかもしれませんが、実際には周囲の人に不快感を与えることがあり、香害として問題視されることもあります。

特に職場や公共の場では、香りに敏感な人にとっては大きなストレスとなる可能性があります。また、香料が強すぎることで、使用者本人が香りに慣れてしまい、適量以上に使用してしまう傾向も見られます。香りの良さを楽しむことは大切ですが、過剰な香りがトラブルを招くこともあるため、使用量や香りの種類には慎重に選ぶよう心がけましょう。

海外洗剤をおすすめしない理由の真実

Tide洗剤は日本人に合う？

Tide（タイド）はアメリカを代表する洗濯洗剤ブランドで、その洗浄力の高さと香りの持続性から多くのユーザーに支持されています。しかし、Tideが日本人の生活スタイルや肌質に必ずしも合うとは限りません。欧米では温水洗濯が一般的なため、Tideもその仕様に合わせて設計されています。

一方、日本では水洗いが主流のため、同じ効果を得るには使用量や洗濯方法に工夫が必要となります。また、Tideには強い香りがつけられている商品が多く、日本の「ほのかな香り」を好む文化とは異なります。さらに、洗濯後のすすぎが不十分だと成分が衣類に残り、肌への刺激となることもあります。

日本で1番使われている洗剤との違い

日本国内で最も広く使用されている洗濯洗剤の一つが、花王のアタックZEROです。これは、花王が2019年に発売した液体洗剤で、発売初年度から売上ランキングの上位に位置し、2020年のインテージ社のSRIデータ（全国の主要小売店POSを集計したデータ）によると、液体洗剤カテゴリにおいて販売金額シェアNo.1を獲得しました。

アタックZEROは、日本の軟水に最適化された洗浄処方が特徴であり、抗菌・消臭・すすぎ1回など、日本の消費者が重視するポイントを網羅しています。特に、繊維の奥の菌までアプローチするバイオIOS（イオン性界面活性剤）という花王独自の洗浄成分が採用されており、少量でも高い洗浄効果を発揮します。

特徴は肌への優しさや香りの控えめさなど、日本人の生活習慣に合った特徴が備わっています。これに対し、海外製の洗剤は香りの強さや洗浄力の高さが重視されており、成分の構成や使用目的が異なる場合があります。

例えば、日本では柔軟剤を併用することが多いため、洗剤自体には香りを抑えたものが多くありますが、海外では洗剤自体に強い香りを持たせることが一般的です。また、洗濯機の仕様の違いも影響します。ドラム式が主流の欧米と縦型が多い日本では、洗浄力や泡立ちに求められる特性が異なるため、同じ製品でも洗い上がりに差が出ることがあります。

ジェルボールの海外持ち込みリスク

ジェルボール型の洗剤は、その手軽さと清潔感から近年人気を集めています。海外旅行に持っていく際にも便利と思われがちですが、実は注意点も多く存在します。

まず、機内に持ち込む際には液体と見なされることがあり、手荷物ではなく預け荷物に入れる必要があります。また、ジェルボールは気圧や温度変化によって破裂するリスクがあるため、密閉容器に入れた上でしっかりと保護する必要があります。

さらに、現地で使用する際も、洗濯機の種類や水質により、ジェルボールが溶けきらない場合があり、洗濯物に残留成分が付着するおそれもあります。これらのリスクを理解した上で、ジェルボールの持ち運びを検討すべきです。

海外柔軟剤と洗濯洗剤の混同に注意

海外製の柔軟剤と洗濯洗剤は、日本とは異なる名称やパッケージデザインになっていることが多く、旅行先やコストコなどで購入した際に間違えて使ってしまうことがあります。

柔軟剤と洗剤を混同して使用すると、汚れが落ちきらなかったり、衣類がベタついたりすることがあり、洗濯の効果が十分に発揮されません。また、柔軟剤には洗浄力はなく、汚れを落とすことはできないため、洗剤の代わりに使用してしまうと衛生面にも問題が生じます。

このような誤用を避けるためにも、英語表記やアイコンの意味を事前に確認し、用途を正しく理解することが必要です。

海外洗濯洗剤のおすすめを紹介

海外製の洗濯洗剤には、洗浄力の高さや香りの豊かさから、多くのファンがいます。特に近年では、日本国内でも海外洗剤を取り扱う店舗や通販サイトが増え、選択肢が広がっています。しかし、「海外洗濯洗剤は本当に安全なのか？」と疑問を感じる方も少なくありません。ここでは、おすすめの海外製洗剤と、その安全性について解説します。

例えば、アメリカの「Tide（タイド）」は、世界中で高い評価を受けている代表的な洗剤ブランドです。「Tide Original」や「Tide Coldwater Clean」は、強力な洗浄力を誇り、頑固な汚れにも対応できます。しかし、その強力さゆえに、日本の軟水環境や縦型洗濯機では泡立ちすぎる傾向があります。また、界面活性剤の濃度が高いため、敏感肌の方や乳幼児の衣類には注意が必要です。香りが長続きするタイプも多く、香害につながる恐れがあるため、使い方には工夫が求められます。

一方で、肌や環境への優しさを重視する方には、ベルギー発の「エコベール（Ecover）」やアメリカ発の「メソッド（Method）」といった、エコ洗剤ブランドがおすすめです。エコベールは無リン処方で、植物由来成分を使用し、敏感肌の方でも安心して使える設計となっています。メソッドも同様に、環境配慮型の成分とスタイリッシュなデザインが特徴で、世界中で人気を集めています。これらのブランドは合併により、世界最大規模のエコ洗剤メーカーとなり、品質と安全性の両立を目指しています。

また、イタリアの「フェルチェアズーラ」やフランスの「デュランス」など、香水のような香りが魅力の柔軟剤タイプの洗剤も人気です。自然由来の香料を使用した製品が多く、合成香料に敏感な方にも向いています。ただし、香りの感じ方には個人差があるため、初めて使用する際は少量から試すことが推奨されます。

このように、海外洗濯洗剤には洗浄力、香り、成分設計といった多様な特徴があります。必ずしもすべての製品が「安全」と言い切れるわけではありませんが、成分表の確認や使用環境への適応を意識することで、安心して取り入れることは可能です。敏感肌の方や赤ちゃんの衣類に使用する場合は、無添加・低刺激と明記された製品を選びましょう。

海外製洗剤を取り入れることで、毎日の洗濯時間がより楽しく、香り豊かなものになるかもしれません。上手に選んで、安全で快適なランドリーライフを送りましょう。

総括：海外洗剤をおすすめしない理由を知るためのポイント

以下はこの記事のまとめです。